C313 : 生体分子測定室

この部屋は生体分子測定室で、主に分光測定用装置が置いてあります。

JASCO J-805 spectropolarimeter / 日本分光

円二色性スペクトルの測定を行うための分光光度計です。二重らせん構造を取った二本鎖DNA/RNAは右巻き構造になっているためキラリティーが生じ、特徴的なCDスペクトルが得られます。これを用いて、ドラッグのDNAへの結合やらせん構造の融解曲線を測定することができます。

超純水製造システム / Millipore

ミリポア社製超純水製造装置です。向かって左側では脱イオン水レベルの水が供給され、右側では18.2MΩ程度の超純水が供給されます。現在のところ、超純水のTOCは5ppbで安定しています。この超純水を用いて、HPLCや分子生物学実験を行っています。

JASCO FP-6500 Spectrofluorometer / 日本分光

日本分光社製蛍光分光光度計です。ペルチェ素子で温度制御が可能となっており、セルホルダーにはスターラーがついています。セルも低容量タイプ(200uL)のものから中容量(1mL程度)で測定できるものを揃えております。写真は通常のセルホルダーがついていますが、蛍光プレートリーダーとしても使用できます。

BIACORE2000 / BIACORE

ビアコア社製BIACORE2000です。こちらは表面プラズモン共鳴(Surface Plasmon Resonance)という原理を応用して、分子と分子の結合を質量変化の形で観測することのできる装置です。金膜表面に担持させた分子(リガンド)に対して結合する分子(アナライト)を流し、もしアナライトが結合する場合、リガンド分子の質量が変化するため、それに応じて光の反射率が変わる性質を利用したものです。

Pharmaspec UV-1700 UV/vis spectrophotometer/ Shimadzu

吸収分光光度計です。通常のセルホルダーでももちろん用いる事ができますが、8連セルホルダーにしてあります。このセルホルダーはペルチェ素子で温度コントロールを行うことができ、主にDNA/RNA二本鎖の融解曲線の測定に用いています。上述のように、CDスペクトルから融解曲線を得る事もできますが、UVで融解曲線の測定を行うのが一般的です。

Biospec-mini UV/vis spectrophotometer / Shimadzu

こちらも吸収分光光度計ですが、PCとはつながっておりません。HPLCで分取精製したオリゴヌクレオチドの定量、培養した大腸菌の菌数測定といった、ルーティーン測定に用います。小さいけど使えるヤツです。

Bio-Logic LP / Bio-Rad

これは低圧液体クロマトグラフィー用のシステムで、溶離液はペリスタポンプで送液されます。グラジエントプログラムを組むことができるので、C18レジンやDEAEレジンをカラムに詰めれば逆相モードや陰イオン交換モードでの溶出が可能です。主として化合物の精製に用います。

高速液体クロマトグラフィー(分析用) / Shimadzu

当研究室3台目のHPLCですが、これは島津社製です。こちらのシステムには、PDA検出器しかついていないため、分取はできず分析にのみ用いています。GilsonのHPLCシステムとは若干使い勝手が異なるものの、カラムと溶離液を統一しているのでデータに大きな違いは見られません。