12th Conference on Ultrafast Processes in Spectroscopy
(UPS-2001) Florence, October 28th to November 1st, 2001.

当研究室の発表:
"Two dimensional representation of three pulse photon echo." Yutaka Nagasawa, kazushige Seike, Tadayuki Muromoto, and Tadashi Okada.

"Electronic relaxation of indigo-carmine." Hirohisa Matsuda, Ryou Taguri, Yutaka Nagasawa, and Tadashi Okada.

"Femtosecond dynamics in the S2 state of Triphenylmethane dyes studied by fluorescence up-conversion." A. C. Bhasikuttan and T. Okada

というわけで、インド人と松田君を連れてイタリアはフィレンツェに 行ってきました。ちなみに私はフィレンツェとフローレンスが同じところだと知りませんでした。さて行きはパリ経由だったのですが、飛行機がいきなり40分遅れました。当然乗り継ぎの飛行機には乗れません。別の飛行機に乗ったわけですが、フィレンツェのアメリゴベスプッチ空港に着くはずが、なぜかピサのガリレオガリレイ空港に着いてしまいました。当然あずけた荷物も届いてません。ピサはフィレンツェから90キロ離れています。電車に乗ろうとピサの中央駅にバスで行ったら、鉄道はストで動いてませんでした。代わりに長距離バスが出ているというのでこれに乗り込み、ようやく夜の11時ぐらいにフィレンツェに着きました。荷物は二日後に無事着きましたが、これから国際会議は手荷物のみで行こうと思いました。次の日、学会のレジストレーションをしてプログラムをもらったのですが、なぜか俺のアブストラクトが2つ載ってました。松田君のポスターのアブストラクトがありません。主催者側が間違えたのです。しかもポスターの発表件数が少ないので2日連続で発表することになっていました。不幸な松田君です。

さてこのように温和な雰囲気で始まった学会ですが、年寄りが多かったです。若者はいまいち元気がありません。この分野の行く末が危ぶまれます。難しい非線形分光学の発表は5つぐらいしかありませんでした。Flemingは凝りもせず2硫化炭素の5次の2Dラマンの話をしてました。Flemingが冗談で「Mukamelが5次の2Dラマンを発明してしまったおかげでたくさんの人々が不幸になりました。」というとMukamelも負けずに「私が新しい分光法を提案するたびに友達が減っていきます。」と言ってました。後はポンププローブとアップコンバージョンの発表ばかりです。あれを測定したとかこれを測定したとか誰にでもできるような話ばかりです。X線は相変わらず半導体が融けるとこばかり測定していました。Femtochemistryと同様に今回もテラヘルツの発表がありませんでした。もう流行は終わってしまったのでしょうか?コヒーレントコントロールの話もありませんでした。相変わらず日本人の参加者は少なく、わずか4人ぐらいでした。いつも海外に行くと東大の小林先生に会います。私はこれでもうマブダチだと思っているのですが、向こうはどう思っているのでしょうか。

イタリアのテレビは日本のアニメをたくさんやってました。古いとこでは「タイガーマスク」、「ドカベン」、新しいのでは「スラムダンク」などです。(スポ根ものが好きなのか?)「セイントセイヤ」や「ドラゴンボール」の人形の宣伝もしてました。日本のおたく文化は世界で猛威をふるってます。

さて学会以外の報告です。今回は写真がいっぱいあります。ところどころに松田君が写っています。探してみてください。


学会が開かれるコンファレンスセンターに宿泊したのですが、これが部屋のカギです。クリックしてよく見て下さい。なんの模様も刻まれてなくて真ッ平です。サラの鍵って初めて見ました。鍵の意味があるのでしょうか?よほど治安がいいか能天気なのかどちらかなのでしょう。


学会が始まる前にフローレンスの町をぶらぶら。スペインのトレドをさらに巨大化したような古い街です。写真は朝市だそうです。Tシャツとか革の鞄とか売ってました。観光客向けです。


初日に学会主催のエクスカーションがあって、ウフィッツィ美術館に連れて行ってもらいました。美術館の中は撮影禁止なのですが、外を撮っても怒られません。写真に写っているのはヴェッキオ宮殿の塔だと思います。


宝石店が並んでいることで有名なポンテ・ベッキオ橋。左端は朝まだお店が開いてない時。右はお店が開いてから。まぶしい〜。まん中の写真もウフィッツィ美術館の窓から撮りました。ヴァザリアーノ回廊が伸びているのが見えます。


これもポンテ・ベッキオ橋。さてどこから撮ったものでしょう?答えはヴァザリアーノ回廊の窓から撮ったものなんですね。この橋もウフィッツィ美術館の一部だったんですねえ。


ヴァザリアーノ回廊の出口近くで亀に乗った関取の像を発見。どすこい!


ごっつい扉が2つ。金色のやつはメディチ家礼拝堂の扉で黒いのはサンロレンツォ教会の扉だったかな??


あっ、このおっちゃんチョンマゲしとる!と思ったら鳩が停まってるだけでした。


なんかすごい建物。ドウオモですな。ちょっと修理中です。


馬のお食事。わらの入った袋を首からぶら下げてお昼を食べます。わらが散らばらないようにかな?


パフォーマーの方々。動かないパフォーマンスをしています。小銭をあげた時だけお辞儀をします。似顔絵描く人もたくさんいました。


イタリアのネコ。どこへ行ってもネコはかわゆい。

学会が終わった日にインド人がピサに行きたいというのでいっしょに行ってみることにしました。しかしこのインド人、お育ちがいいのか、すぐバスやタクシーに乗ろうだとか暗くなると怖いから朝でかけようとか申しますのでちょっと厄介です。

ピサは最初に言ったようにフィレンツェから90キロ離れているので電車に乗らなくてはいけません。切符を買った後にホームで写真のような機械でタイムスタンプを押さないといけません。ヨーロッパはどこでもそうだと聞きましたが、スイスに行った時には押さなかったよなあ?


イタリアの電車の旅は楽しい。ずっと都会にいたのでイタリアの田舎がちょびっと見れてたいへんうれしい。

 
ピサ駅に着きました。(この写真は行きではなくて帰りに撮ったものです。)


街を歩いていると見えてきました。建築に失敗して倒れかけたくせに世界一有名になってしまった塔が!日本人観光客がたくさんいました。ポケモンやシンプソンズのパチモンTシャツとか売ってました。逆さにすると裸になるボールペンもあったよ!ここらへんは京都とあまり変わりません。


建物の影に妙な機械を発見!多分イタリア人はこれを使って時々塔の傾き具合を調整しているのでしょう。


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