Ultrafast Optics 99に行って来ました。

楽しい学会でした。参加人数もそんなに多くなく、百人強でした。ネクタイしてる人なんていませんでした。パネルディスカッションではパネラーがビールの飲み過ぎで議論になりませんでした。おまけにバンジージャンプまでしてしまうとは... やはり開発競争が激しい分野だけにストレスも相当なものなのでしょう。どこかの学会とは大違いですね。

主なテーマは以下のようなものでした。

1)超高出力レーザー
テラワットとかペタワット出力のレーザーを作ろうというもの。核融合や粒子加速に使おうというもの。とにかくすさまじいエネルギー。

2)超短パルスレーザー
世界一短いレーザーパルスを作ろうというもの。(ほんとにどっちのパルスの方が短いかで喧嘩してました。)現在一番短い光パルスは4.5フェムト秒ぐらいみたいです。ちなみにギネスブック公認の世界記録はオランダのとあるグループが保持しているみたいです。このぐらい短いパルスを用いるといわゆる分子振動の指紋領域は全てカバーできます。2つのグループがポリジアセチレンの3重結合の振動のビートを観測してました。ほんとに分光器のいらない時代が来るかも?

3)フィードバックコントロールによるパルス形成
最適化アルゴリズムを使ってパルス形成するというもの。これを使うと全自動でアンプ後のパルスを最短化したり、化学反応のコヒーレントコントロールができるそうです。

4)アト秒パルスの開発
今一番有望視されているのは高出力レーザーを稀ガスに集光した時に発生する紫外領域の高高調波を用いる方法だそうです。ただしパルス幅を有効に測定する方法がなく、現在でもすでにサブフェムト秒パルスは発生している可能性があるんだそうです。

5)バンジージャンプ
バンジージャンプです... 

以下は学会に行ってきた時の写真です。(でも学会の写真は一枚もありません。あしからず。)


シベリアの大地を越えていざ旅立たん!!


シャルルドゴール空港に着きました。


さあ、乗り換えだ!

  
スイスのチューリッヒに着きました


中央駅で電車に乗ります。


やっと目的地のアスコナに着きました。うう、ここはどこだ?!スイスに見えない...


マジョーレ湖で水浴びをする子供達。

さあ、バンジージャンプだ!学会で申し込むと先着十名様は無料で飛び降りれます。勇敢なヨーロッパの科学者たちが盛んに飛び下りてました。もちろんおいらも飛び下りました(アジア代表)。


会場のダムです。これを見た時、さすがにびびりました。007の映画「ゴールデンアイ」でジェームズボンドがバンジーするシーンの撮影に使われたダムです。高さは220メートル、ヒモの長さは70メートルだそうです。


この学会でいい加減な発表をすると逆さはりつけにされます(ウソ)。ジャンプする前の安全講習です。


と、飛んだ〜!


ひえ〜!


落ちるとこうなります。矢印のとこに人がいるのがわかりますか?


クレーンで釣り上げられて終わり。

おいらが飛び下りてる写真が手に入ったので公開します。


いよいよ日本代表の番です。
(この写真は次に飛んだ学生が写ってるんで多分飛んだ後の写真なのですが、ストーリーの流れ上飛ぶ前ということにしておいて下さい。)


アナウンサー:「日本代表飛びました!どうでしょうか?」
解説者:「いやあ、腰が引けてますねえ。はっきり言ってびびってますね。このフォームじゃとても高得点は望めないでしょう。やっぱ頭から行ってもらわないと...」


谷の底で救援を待つ日本代表。クレーンが降りてくるのを待ってるのですが、とても心細いです。しかしこのおっさんはいい歳こいて何考えてんでしょうか。他に日本人の学生もいたのですが誰も飛びませんでした。