論文題目:Spontaneous chiral symmetry breaking in a single crystal
著者:Ryusei Oketani, Musashi Okada, Ichiro Hisaki, Takaji Kentaro, Hajime Shigemitsu, Toshiyuki Kida, Takuya Nakashima
掲載紙: Chem. Sci., 2025, 16, 17621.
DOI: https://doi.org/10.1039/D5SC02623G
ResOUプレスリリース:https://resou.osaka-u.ac.jp/ja/research/2025/20250819_1

2025年8月8日に開催されたオープンキャンパスにおいて、新谷研究室では約80名の高校生を対象に、有機化学の魅力を実際に体験してもらうための研究室公開を実施しました。
展示では「時計反応を用いた色の化学」と「世界初の合成繊維ナイロン6,6の合成」という2つのテーマを取り上げ、実演を交えながら化学反応の不思議と面白さを紹介しました。時計反応の実験では、溶液の色が周期的に変化する現象を観察してもらい、反応速度や平衡、触媒作用といった化学の基本原理を視覚的に理解してもらいました。一方、ナイロン6,6の合成実験では、参加者自身の手でポリマーの糸を引き出す体験を通じて、化学反応が新しい素材を生み出す過程を実感してもらいました。
さらに、新谷研究室が取り組む最先端の有機合成化学研究についても紹介し、分子設計から機能性物質創出に至るまで、有機化学が持つ創造性と社会的意義について理解を深めてもらいました。
本イベントを通じて、高校生の皆さんが化学反応の奥深さや有機化学の創造的側面を体験し、将来の科学への関心や学問的探究心を高める契機となれば幸いです。